物価高騰が続く中、人々の生活コストも増加し「給与が上がっても手取りが増えない」「給与がなかなか上がらない」と感じる従業員が増えています。
こうした背景から近年注目されているのが、福利厚生を活用して実質的な手取りアップを目指す「第三の賃上げ」です。
第三の賃上げとは、福利厚生を活用して従業員の実質手取りを増やす施策です。給与増と異なり、一定条件で非課税となるため、社会保険料負担を抑えつつ生活支援できます。
本記事では、「第三の賃上げ」の意味や注目される背景、企業・従業員双方のメリット、具体的な福利厚生施策、導入時の注意点、成功ポイントについて詳しく解説します。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の税務・労務相談に代わるものではありません。導入時は税理士・社労士へご相談ください
1.第三の賃上げとは? 【定義と基本】
ここでは、「第三の賃上げ」の基本情報と従来の賃上げとの違いについて解説します。
1-1.第三の賃上げの定義
「第三の賃上げ」とは、定期昇給(第一の賃上げ)やベースアップ(第二の賃上げ)といった従来の賃上げとは異なり、福利厚生制度の活用を通じて従業員の実質的な手取りアップを実現する取り組みを指す通称です。
「第三の賃上げ」は政府の公式政策用語ではありませんが、福利厚生を活用した従業員支援策を表す業界用語・通称として使われています。
近年は物価高騰や実質賃金の伸び悩みを背景に、企業や専門家の間で注目を集めています。
1-2.第一/第二の賃上げとの違い【比較表】
第三の賃上げは、従来の「定期昇給」「ベースアップ」とは異なります。ここでは比較表を使って違いについて解説します。
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項目 |
第一の賃上げ |
第二の賃上げ |
第三の賃上げ |
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意味 |
定期昇給 |
ベースアップ |
福利厚生の活用 |
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内容 |
従業員の勤続年数や年齢、評価など企業が定めた基準に基づき個人の給与を引き上げること |
従業員全体の基本給を一律に引き上げること |
住宅補助や食事補助といった福利厚生を活用し、実質的な手取りを増やすこと |
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対象 |
個人 |
従業員全体 |
従業員全体 |
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支給方法 |
給与 |
給与 |
福利厚生 |
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課税/非課税 |
課税対象 |
課税対象 |
一定条件を満たせば非課税 |
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社会保険料 |
増える |
増える |
増えにくい※ |
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企業コスト |
増加 |
大きく増加 |
設計次第で抑えやすい |
※福利厚生の多くは社会保険料の算定基礎に含まれないため、給与を増やす場合と比べて社会保険料の上昇を抑えやすい点がメリットです。
ただし、福利厚生の種類や支給方法によっては標準報酬月額に含まれるケースもあるため、導入時には社会保険労務士等の専門家に確認することをおすすめします。
2. 第三の賃上げが注目される3つの背景
ここでは、近年第三の賃上げが注目されている背景について解説します。
2-1. 物価高騰と実質賃金の伸び悩み
近年、円安やエネルギー価格の上昇などが原因で物価の高騰が続いています。総務省が2026年5月22日に発表した2020年基準消費者物価指数(2026年4月分)によると、総合指数の前年同月比は1.4%の上昇となり、物価上昇は継続的に続いている状況です。
一方で、厚生労働省が同日に発表した2025年度の毎月勤労統計調査(確報)によると、物価の変動を反映した労働者1人当たりの実質賃金は前年度比0.5%減となり、4年連続マイナスになっていることが分かりました。
賃金は伸びているものの、物価上昇に追いつかない状態が続いているとされています。
※出典
・総務省「2020年基準消費者物価指数(2026年4月分)」
・厚生労働省「2025年度の毎月勤労統計調査(確報)」
2-2. 賃上げだけでは届かない「手取りの壁」
物価高騰への対策として、企業では賃上げをする動きが広がっています。
厚生労働省の2025年度の毎月勤労統計調査(確報)によると、従業員への現金給与総額は前年度比2.5%増となり5年連続で増加しています。
また、帝国データバンクの調査によると、2026年度に正社員の賃金改善(ベースアップや賞与、一時金の引き上げ)を見込む企業は63.5%となり、従業員への賃上げの動きは今年も続くとされています。
一方で、給与を引き上げると所得税や社会保険料の負担も増加します。その結果、給与を引き上げても実質的な手取りは想定より増えないという問題が起きています。
物価高騰が続く中で生活コストも上がっているため、給与を増やすだけでは従業員の満足度は上がらないという課題があります。
※出典
・厚生労働省「2025年度の毎月勤労統計調査(確報)」
・帝国データバンク「2026年度の賃金動向に関する企業の意識調査」
2-3. 政府の後押しと2026年税制改正
近年の物価高騰を背景に、政府は企業の賃上げを促進する施策を進めています。
その中で最近注目されているのが、2026年4月に施行された食事補助に関する非課税枠の拡大です。
食事補助の非課税枠は1984年に月額3,500円に設定されて以来、約40年間据え置かれてきましたが、2026年4月に月額7,500円へ引き上げられました(※)。
長年にわたり据え置かれていた非課税限度額が大幅に引き上げられたことは大きな話題となりました。
制度改正により、福利厚生を活用した従業員への生活支援に対する企業の関心が高まっています。
※出典
・国税庁「食事の現物支給に係る所得税の非課税限度額の引上げについて」
3. 第三の賃上げのメリット【企業・従業員】
福利厚生を活用して従業員の生活負担を軽減し、実質的な手取りアップを目指す「第三の賃上げ」が注目されています。
一定の条件を満たした福利厚生は非課税で運用できるため、企業はコストを抑えながら従業員に還元しやすい点も特徴です。
その結果、従業員にとっては生活負担の軽減や満足度向上につながり、企業にとっても採用力の強化や離職率の改善が期待できます。
ここでは、企業側と従業員側のメリットについてそれぞれ紹介します。
3-1. 企業側のメリット(税制優遇・採用力・離職率)
▼税制優遇▼
福利厚生費は、以下の要件を満たすことで企業側は損金として計上でき、企業が納めるべき法人税や社会保険料の負担を軽減することが可能です。
① 全従業員が公平に利用できること
② 金額が社会通念上妥当であること
③ 現物支給または利用券など換金性の低い形式であること
④ 福利厚生としての目的が明確であること
ただし、これらの要件を一つでも満たさない場合、給与扱いとなり課税対象になる可能性があります。
導入時には税理士等の専門家に相談することをおすすめします。
▼採用力強化 ▼
近年は働き方への価値観が多様化し、求職時に福利厚生の充実を重要視する傾向が高まっています。
福利厚生の活用は他企業との差別化にもなり、採用力を強化できます。
▼離職率改善 ▼
福利厚生を充実させ、働きやすい環境を作ることは従業員のワークライフバランスの向上にもつながります。
ワークライフバランスの向上により、従業員のストレスを軽減し、企業への定着率を高めます。
3-2. 従業員側のメリット(手取り増・生活負担軽減)
・手取り増:福利厚生は税制上の優遇措置を受けやすいため、所得税や社会保険料が差し引かれる給与とは異なり、実質的な手取りの増加につながります。
・生活負担の軽減:住居費や食費など日常生活にとって不可欠となる費用を支援することで、毎月の固定費を抑えることができます。毎月の固定費が減ると、生活負担の軽減を身近に実感しやすくなります。
・満足度向上:充実した福利厚生は従業員の生活の質(QOL)向上につながります。生活の質(QOL)の向上は、仕事へのモチベーションを高め、やりがいや満足感の向上につながります。
4. 第三の賃上げを実現する7つの福利厚生施策
「第三の賃上げ」を実現する方法として、多くの福利厚生施策が導入されています。
ここでは、実質的な手取りの向上や従業員の満足度向上につながる代表的な福利厚生施策を以下の7つに分けて紹介します。
4-1. 外部福利厚生サービスの活用
近年は、人材確保や従業員満足度向上を目的として福利厚生の重要性が高まる中、自社の福利厚生制度だけでなく、外部の福利厚生サービスを活用する企業が増えています。外部の福利厚生サービスを活用することで、幅広いパッケージの福利厚生を導入しやすくなる点や日常で使いやすいサービスを利用できるのが特徴です。従業員が自分に合ったサービスを選択できることで自由度が上がり、満足度が高まります。
また、外部に委託することで、自社で制度の設計や運用・管理を行う必要がないため、人事担当者の業務負担を大幅に軽減できます。
さらに近年は、従業員の利用率改善やニーズの見直しを目的として、従来型の福利厚生サービスだけでなく「新しい形の福利厚生サービス」に注目が集まっています。
例えば、従業員専用のECサイトから日常的に利用できるデジタルギフトを購入できる「Kiigo for 社内販売」のように、従業員が普段の生活の中で使いやすい福利厚生サービスも誕生しています。
日常生活の支援に直結する新しい形の福利厚生サービスは、従業員が福利厚生のメリットを実感しやすく利用率の向上につながります。
4-2. 食事補助(2026年非課税枠拡大)
従業員の食事にかかる費用の一部を企業が負担する制度です。
物価高騰により食費も上がっていることや、毎日発生する支出であることから、食事補助は従業員にとってメリットを感じやすい施策です。
2026年4月から、食事補助に関する非課税枠が月額3,500円から7,500円に引き上げられました(※)。
導入や制度の見直しを進める企業が今後増えると予想されています。
【非課税適用の条件】
食事補助を非課税として運用するには、以下の条件を満たす必要があります。
① 従業員が食事代の半分以上を負担すること
② 企業負担分が月額7,500円以下(税抜)であること
※出典:国税庁「食事の現物支給に係る所得税の非課税限度額の引上げについて」
4-3. 住宅手当・借り上げ社宅
住宅手当は、従業員の家賃や住宅ローンといった住居にかかる費用を企業が一部補助する制度です。借り上げ社宅は、企業が賃貸物件と契約し、従業員へ貸し出す制度です。
住居にかかる費用は、毎月の生活費の中でも大きな割合を占めるため、企業選びの際に判断基準の一つとしても重要視される制度です。
4-4. 家事・育児・介護サポート
家事・育児・介護にかかる負担を福利厚生で補助することで、従業員の仕事と家庭の両立を支援します。
家事代行やシッターサービス、介護サービスを活用することで、経済的な負担の軽減はもちろん精神的・時間的負担の軽減ができます。
従業員のライフステージが変化しても安心して働き続けられる環境を整えることは、離職率改善につながります。
4-5. 医療・健康サポート
健康診断や定期検診などにかかる費用を補助することで、従業員の医療費負担を減らすことができます。
またスポーツジムやフィットネスクラブの利用料を補助することで、従業員の健康維持をサポートする施策も増えています。
4-6. 自己啓発・リスキリング支援
自己啓発・リスキリング支援は、従業員のスキルアップやキャリア形成を支援する福利厚生制度です。
資格取得に必要な費用や、研修・オンラインセミナーの費用の支援を行うことで、従業員の成長意欲を高めることができます。
企業にとっても、人材育成や組織全体のスキルの強化につながるため注目されています。
5. 第三の賃上げの注意点と失敗を避けるポイント
ここでは、第三の賃上げを企業が導入する際に注意すべきポイントや課題について解説します 。
5-1. 従業員に「手取り増」が実感されにくいケース
従来の賃上げのように直接給与として支給されるわけではないため、従業員によっては賃上げの実感を持ちにくい場合があります。
福利厚生の仕組みやメリットについて、従業員に分かりやすく案内することが重要です。
また福利厚生の種類によっては日常生活での必要性が低く利用頻度が少なくなってしまうケースもあるため、従業員のニーズに合った福利厚生の導入をする必要があります。
5-2. 利用率の格差問題
福利厚生は、従業員によって利用率に差が出やすい点も課題です。例えば、育児支援は子育て世帯にはメリットがある一方、独身者や子どものいない世帯は活用することができません。
また勤務地や雇用形態によっても利用頻度に差が生まれるケースもあります。どの従業員でも利用しやすいように制度を設計し、複数の福利厚生を組み合わせるなどしてバランスよく導入することが大切です。
5-3. 非課税要件を満たさないリスク
福利厚生は、一定の条件を満たすことで非課税として運用できる点がメリットですが、要件を満たしていない場合は給与とみなされ、課税対象になる可能性があります。
所得税や社会保険料の負担増加につながる可能性もあるため、導入時には専門家のサポートを受けながら運用ルールを十分に確認し制度設計をする必要があります。
6. なぜ従来の福利厚生では「手取りアップ」を実感しにくいのか
福利厚生を充実させる企業が増えている一方で、「従業員がメリットを感じにくい」「利用率が低い」という課題もあります。
実際に、従来の福利厚生で利用率が伸び悩むケースもあり、制度があるのに使われていないという問題が発生しています。
ここでは、従来の福利厚生が利用されにくい理由や、制度が形骸化してしまう背景について解説します。
6-1. 「制度はあるのに使われない」が起きる理由
ニーズの不一致→福利厚生が従業員の属性や価値観と合っていないと利用率は下がります。例えばテレワークの従業員が多い場合、出社しないと利用できない福利厚生や通勤手当などはメリットを感じにくくなります。
対象者が限定的→特定の年代や一部の従業員のみが利用しやすい制度は、従業員によって利用機会に差が生まれます。利用機会に差ができると不公平感を生み出しやすくなり、福利厚生への満足度も下がります。
利用手順が複雑→利用したい福利厚生があっても、申請書類や承認が多いなどプロセスが複雑だとハードルが一気に上がってしまいます。また、申請するのに出社する必要があったり、デジタルではなく紙ベースでの申請が必要な場合も利用ハードルが上がり利用率の低下につながります。
6-2.固定費・運用工数が壁になり、制度が形骸化する
福利厚生制度は、導入後の運用コストも課題です。固定費が発生する一方で利用率が低い場合、費用対効果が見えにくくなります。
また、自社で福利厚生制度を運用する場合、制度の設計や従業員からの問い合わせ対応、利用管理などに人事担当者の工数がかかります。
利用率が低いにもかかわらずコストや運用工数が発生し続けることで、制度が形骸化してしまうケースもあります。
そのため近年では、従業員が日常的に利用しやすい福利厚生や、外部の福利厚生サービスを導入する企業が増えています。
7. 企業負担0円で始められる第三の賃上げ|Kiigo for 社内販売
近年では、コストを抑えながら福利厚生を導入できるサービスも増えています。
ここでは、自社サービスであるKiigo for 社内販売を例に挙げながら、新しい福利厚生の特徴や従来の福利厚生サービスとの違いについて紹介します。
7-1. Kiigo for 社内販売とは?仕組みと特徴
Kiigo for 社内販売とは、従業員専用サイトを通して商品をお得に購入できる新しい福利厚生サービスです。
例えば、有名企業のECサイトや飲食店・コンビニなどで利用できるデジタル版商品券(デジタルギフト)を購入できるため、日常生活で利用しやすい点が大きな特徴です。
従業員が必要なタイミングで自由に購入できるため、福利厚生の利用率向上につながります。
従業員専用サイトで決済に必要なポイントを購入すると、支払い金額に上乗せされてポイントが獲得できるのも特徴で、外部のサイトで購入するよりも実質的に安くデジタル版商品券(デジタルギフト)を購入できるというメリットがあります。
ポイントを企業負担で従業員に付与することも可能なため、ポイントを受け取ることで企業からの支援を実感しやすくなります。
また、導入時の初期費用や毎月の固定費がかからないため、ランニングコストが抑えられるのも大きなメリットです。
導入プロセスも簡単で、専門の窓口が設置されるため企業の人事担当者の負担も大幅に軽減します。
7-1. Kiigo for 社内販売の主な特徴
ここでは、Kiigo for 社内販売の特徴について簡単に紹介します。
- 日常生活で利用しやすいデジタル版商品券(デジタルギフト)を取り扱い
- 従業員が必要なタイミングで自由に購入できるため、利用率向上につながりやすい
- ポイント還元など、通常購入よりおトクに利用できる仕組み
7-3. 従来の福利厚生との違い【比較表】
ここでは比較表を元に、従来の福利厚生とKiigo for 社内販売の違いについて紹介します。
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比較ポイント |
よくある従来の福利厚生 |
Kiigo for 社内販売 |
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サービスの使いやすさ |
内容次第 |
日常生活で使いやすい |
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利用プロセス |
申請が必要なケースあり |
簡単に購入できる |
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初期費用/固定費 |
有料 |
0円 |
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運用工数 |
多い |
ほぼ無し |
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ポイント還元 |
内容次第 |
還元あり(2%) |
7-4. Kiigo for 社内販売導入の流れ
ここでは、Kiigo for 社内販売を企業に導入する場合の流れについて紹介します。
導入から活用までのプロセスは以下のとおりです。
① サービス利用契約の締結/利用開始
② 従業員へサービス内容を案内
③ 従業員は企業アドレスで専用サイトにアクセスし、新規会員登録
④ 専用ポイント(KFSポイント)を購入し、アカウントにポイントをチャージ
⑤ ポイントを使用しギフトコードを購入
8. 第三の賃上げを成功する導入の4ステップ
8-1. 従業員のニーズを把握する
福利厚生制度は、従業員ニーズに合っていなければ利用率にはつながりません。また従業員の年代やライフスタイルなどによっても必要とされる福利厚生は異なります。
従業員へのアンケートやヒアリングを通じて、福利厚生制度を設計することが大切です。
8-1. 非課税要件・制度ルールを正しく理解する
福利厚生は、一定の条件を満たすことで非課税として運用できます。一方で、要件を満たしていない場合は給与扱いとなり課税対象になるケースもあります。
非課税となる要件や運用ルールを確認した上で導入することが重要です。必要に応じて、税理士や社労士などの専門家に相談しましょう。
8-3. 小さく始めて効果を検証する
福利厚生制度を最初から大規模に導入する場合、導入・運用のコストや管理者の負担が増え、利用率が伸びなかった際に費用対効果が見えにくくなるリスクもあります。
社内販売型福利厚生のように、一つのサービスに特化した軽量型の福利厚生を導入することで、コストを抑えながら効果を検証することもおすすめです。
8-4. 利用率を高める社内浸透の工夫
福利厚生は、利用方法が分かりにくい場合や制度自体が認知されていない場合、導入しても利用率が伸びにくくなります。
社内説明会や定期的な情報発信を行い、利用方法を分かりやすく周知するなど、従業員へ継続的に案内することが重要です。
9. 「第三の賃上げ」に関するよくある質問(FAQ)
「第三の賃上げ」は近年注目されている新しい施策のため、「法的に問題はないのか」「実際にどの程度効果があるのか」など疑問を持つ企業も少なくありません。
ここでは、「第三の賃上げ」に関するよくある質問について解説します。
Q|第三の賃上げは法律上問題ない?
第三の賃上げには、法律上の問題はありません。
福利厚生を活用した従業員支援は、多くの企業で導入されている一般的な施策です。
ただし、福利厚生として非課税で運用するためには、一定の要件を満たす必要があります。
条件を満たしていない場合は給与として扱われ、所得税や社会保険料の課税対象となる可能性があります。
導入時は、税理士や社労士などの専門家へ相談しながら、制度内容や運用ルールを確認することが重要です。
Q|第三の賃上げで実際どのくらい手取りが増える?
実際の手取り増加額は、導入する福利厚生の内容や企業負担額によって異なります。
従業員のニーズに合った利用しやすい福利厚生を取り入れることで、従業員が日常生活で負担しているコストを軽減でき、結果的に手取りアップに近しい効果を得られます
近年は、物価高騰への対策として、生活に直結する福利厚生を取り入れる企業も増えています。
Q|中小企業でも第三の賃上げは導入できる?
第三の賃上げは、中小企業でも導入可能です。
近年は、初期費用や固定費を抑えて利用できる外部の福利厚生サービスも増えており、大企業でなくても導入しやすい環境が整っています。
また、自社ですべての制度を設計・運用する必要がないため、人事担当者の負担を抑えながら福利厚生を充実させることも可能です。
まずは食事補助や社内販売型福利厚生など、日常的に利用しやすい施策から導入し、従業員の利用率や満足度を検証しながら拡大していく方法がおすすめです。
Q|第三の賃上げとベースアップはどちらが効果的?
ベースアップと第三の賃上げは、それぞれ目的や特徴が異なります。
ベースアップは、従業員全体の給与水準を引き上げる施策であり、直接的な賃金向上につながります。一方で、給与増加に伴い所得税や社会保険料の負担も増えるため、実際の手取り増加額は想定より小さくなるケースがあります。
一方、第三の賃上げは、福利厚生を通じて生活負担を軽減し、実質的な手取りアップを目指す施策です。
食事補助や住宅補助など、日常生活に直結する支援を行いやすい点が特徴です。
そのため近年は、ベースアップだけでなく、福利厚生を組み合わせながら従業員満足度や定着率の向上を目指す企業が増えています。
Q|第三の賃上げは給与明細に記載されますか?
福利厚生は給与明細の「支給」欄には記載されず、別途管理されます。ただし現物給与扱いの場合は記載されることもあります。
Q|福利厚生を利用したくない従業員への対応は?
全従業員が公平に利用できることが非課税要件のため、利用は任意ですが、制度自体は全員に提供する必要があります。
Q|導入後の効果測定方法は?
従業員満足度調査、利用率、離職率、採用応募数の変化などで測定します。
Q|副業・業務委託にも適用できますか?
福利厚生は原則「従業員」向けのため、業務委託には適用されません。ただし企業判断で任意提供は可能です。
10. まとめ|第三の賃上げは「コストを抑えながら手取りアップを実現できる」新しい福利厚生施策
第三の賃上げは、福利厚生を活用して従業員の生活負担を減らし、実質的な手取りアップを目指す新しい施策です。
一方で、福利厚生制度はただ導入するだけでは十分な成果を得られません。従業員のニーズに合った制度設計や、日常生活で利用しやすいサービス選定を行うことが大切です。
まずは小規模から導入など、自社に合った「第三の賃上げ」の仕組みを構築していきましょう。
詳細を確認してから決めたい担当者へ——まず資料を見てみませんか
- 福利厚生を導入したいが、制度として不備がないか確認してから動きたい
- 担当者として情報収集し、上長に説明できる材料を揃えたい
- 月額費用なしで試せるサービスを探している
そういった段階にある方にこそ、Kiigo for 社内販売はフィットするサービスかもしれません。まず情報として目を通してみる価値はあると思います。
👉 Kiigo for 社内販売 サービスページ/LP